act3 温かくしておやすみなさい

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 俺は椅子から立ち上がった。欠伸が出た。兄さんが笑ってる。 「うん、おやすみ……兄さん、このケーキまた食べたい。兄さんの作ったケーキ、俺好きだな……隣町のケーキよりも! お茶もすごくぽかぽかして気持ちいい」  言わなきゃ気持ちは伝わらないって、ばあちゃんが言ってた。  優月兄さんが、すごく嬉しそうに笑う。 「ありがとう」  俺もなんだか嬉しい。鼻がムズムズして、くしゃみが出た。  兄さんがなにかを察した顔で微笑んで、電気毛布と氷枕はどこにしまったかなあ、と呟いていた。  
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