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俺は椅子から立ち上がった。欠伸が出た。兄さんが笑ってる。
「うん、おやすみ……兄さん、このケーキまた食べたい。兄さんの作ったケーキ、俺好きだな……隣町のケーキよりも! お茶もすごくぽかぽかして気持ちいい」
言わなきゃ気持ちは伝わらないって、ばあちゃんが言ってた。
優月兄さんが、すごく嬉しそうに笑う。
「ありがとう」
俺もなんだか嬉しい。鼻がムズムズして、くしゃみが出た。
兄さんがなにかを察した顔で微笑んで、電気毛布と氷枕はどこにしまったかなあ、と呟いていた。
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