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 ある日、小野が一人で店に来た、いつも10人ぐらいで来るのに珍しいなと思っていたが、名無しの権兵衛も来ていて指名がかぶった為、声だけ掛けて名無しの権兵衛のところに戻った。 (どうしたんだろ)  来てくれたのは素直に嬉しい。顔を見るだけで沸き踊るような気持になるからだ。  名無しの権兵衛のところに戻ると、話を再開した。 「そういえば、カナイちゃん。公衆電話の着信拒否してる?」  そんな話をしてきた。 (そういえば、前に無言電話があった時にしたような) 「ああ、無言電話がひどくて、着信拒否したことありましたね」 「そんなことがあったの?大丈夫なの?警察は?」 「大丈夫ですよ、しばらく無視してたら掛かってこなくなりましたし」 「心配だなぁ、こっちは他の公衆電話探せばいいだけだけど、気を付けるんだよ」
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