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「ありがとうございます、気を付けます。でもどこの電話だったんですか?」
「駅前の公衆電話だよ、店まで歩いてくる時にもう1個あるけど、そっちは大丈夫だった」
「そうですか」
(店の近くから電話してきてたのか)
それじゃ、犯人を特定するのも難しそうだ、不特定過ぎる。
「カナイさんお願いします」
「はい、すみません。指名がかぶってるので少し失礼しますね」
「人気者は大変だね、いってらっしゃい」
田辺は小野の方に連れて行った。
「小野さん、お待たせ様です」
「おかえり」
にこにこしながら、カナイを迎えた。
「今日は一人なんですね」
「うん、カナイちゃんとじっくり話したくってさ」
いつも大人数だから、大抵ゲームをしたり、カラオケで盛り上がったりするので二人っきりで話すということはなかった。同伴も小野は同僚10人近くと来るので、さすがに遠慮した。
「俺、実家が九州でさ」
「へぇ、どちらなんです?」
そういえば、彫りの深い顔をしている、九州男児だったのか。
「長崎」
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