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 店員が振り返り、何か店内の人と合図すると、こちらに振り返った。 「どうぞ、ご案内します」  一番奥のテーブル席に案内された。店の内装は明るく、テーブルや椅子も明るい色の木材が使われたもので統一されていた。たぶん客層は家族客が狙いなのだろう。 「一番年長だから上座もらい~」  チヅルが奥に座ると、手前の2つ椅子にリョウと並んでカナイも座った。  既に店員は後ろで待っていたらしく、水とおしぼりを置いて行く。 「ご注文がお決まりになりましたらおよびください」 「あ、もう決まってます。ステーキセット3つとシェフのおまかせサラダで。あと、取り皿も3つください」  チヅルがメニューを受け取る前に言った。 「ステーキセット3つとシェフのおまかせサラダですね。パンとライスが選べますがどちらにされますか?」 「私ライスで」 「私もライスで」 「じゃ、私もライスで」 「ライスを3つですね、かしこまりました」  一礼して店員は下がった。 「そういえば、タマキちゃんは来なかったの?」  カナイはリョウに聞いてみた。リョウとタマキは双子で大体いつも行動が一緒だった。お店でも二人で同じ席に付いた方が指名も取りやすいのだと、前に言っていた。
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