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「二十一だよ。うちさ、母親もスナックやってるから、小さいころから店に出入りしてたのよ。で、水商売のこととか見聞きすること多かったから、この歳でも色々知ってるんだ。お客さんにも色々居てさ、タマキと双子じゃん?面白がって仲たがいさせようとしてくる客も居たもん、あの時は面倒だったなぁ」
「仲たがいなんかさせて何が面白いの?」
素直に聞いてみた。
「うーん、なんていうのかな。人の不幸は蜜の味って言うじゃない?私はそういうのよくわかんないけど、その不幸を操作して作り出すって感じかな。それ見て面白がってるの」
「へぇ、変な人も居るもんだね」
「だからさ、女の子の悪い噂とか客から聞いても、話半分に聞いておいた方がいいよ、たまに本気にする人居るから。あと女の子がライバルの子の噂流すとかもあるね、そっちのほうがまだ分かりやすい」
自分と1つしか違わないのに色々知っていて感心していた。
「水商売怖い・・・」
「怖い面だけ見るといっぱいあるよね、どうしても闇の部分と繋がり出てくるし」
チヅル話に入ってきた。
「チヅルさんもなんかあったの?」
「いっぱいあったよ~、同伴って言って車に乗ったら山の方に連れて行かれそうになって、慌てて飛び降りたり」
「うわああー」
カナイが青ざめているとチヅルはにっこりと笑った。
「危ない橋の方が儲かるからね、リスクはしょうがないよ」
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