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「ううん、本当に言ってるのよ。でも、そこ食べ放題だけどね」 「敵わないなぁ、じゃあ奢ってもらっちゃおう。約束ね」 「うん、約束。あとリョウちゃんも呼ぼう」  リョウちゃんにも色々教えてもらったのだから、呼ばないわけにはいかない。 「リョウちゃん呼ぶってなると、タマキちゃんも呼ばないとじゃない。そうなってくると他にもジュリちゃんも、サエちゃんも呼んでみんなに奢ることになるよ?」  みんな店でレギュラーメンバーだった。確かにそれは流石に食べ放題と言えど、お財布の中身が心配になる人数だ。 「じゃあ普通に割り勘で、みんなで仕事前に食べ行かない?もちろん同伴がある人はしょうがないけど、みんなで食べたほうが楽しいし」 「う~ん、じゃあそうしよっか」  本意ではないがその提案に乗ることにした。 「チヅルさんカナイさん、店に戻ってほしいそうです。忙しくなってきたみたいで」  齋藤が携帯で連絡を受けたらしい。いつの間にか客が入っていたようだ。ここからでも店の入ってるビルの入り口は見えるが、他にも店が入っているのでどの客が店に入ったのかまでは分からなかった。 「ほいじゃ、戻りましょっか」  サクサクとチヅルは歩いて行く、姉御肌と言う人はこういう人のことを言うんだろうな、と心の中で思った。  エレベーターが到着するとそういえばとチヅルが聞いてきた。 「みんなの連絡先は知ってる?」
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