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「居酒屋であんこ出すところなんてあるのかな」
新田も震えながら笑ってる。
「お前いいよ!気に入った!」
山本がカナイの背中を、バンバンと叩いてきたのでむせてしまった。
カナイは真っ赤になって「だって、魚類図鑑とか見たことなかったし、あんこう釣りなんて釣り雑誌にも載ってなかったもん・・・」
と小さい声で言い訳した。
「まぁ、深海魚だからな。滅多に素人が釣れるもんじゃないし、釣り雑誌にもそんなに載ってないだろうけど。つか、お前釣り雑誌とか読むの?若い女の子なのに渋い趣味だね」
「いえまぁ、一応、男性が好みそうな趣味等の雑誌は目を通してます、スポーツとか」
「へぇ、じゃあ麻雀とか囲碁とか将棋も?」
「いや、さすがに囲碁や将棋までは。麻雀は一応形だけ打てるぐらいです、役とか点数とかになるとからっきしで、国士無双を知ってるぐらいですかね」
本当はそれ以上知ってるけど、あまり勉強している話はしないほうがいいと思った。
「それって全部仕事の為に読んでるのか?」
「そういうことになりますね」
「おい、聞いたかジュリ。伊達に3位じゃあねぇな」と今度はジュリに話しを振った。
「私だって、努力してますよー」ぷくーっと頬を膨らませて抗議する。
(ほら、こうなる)
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