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「まぁ、お前は元気がいいしな、酒は底なしに飲むし、店に大分貢献してるもんな。それぞれ、キャラが違うからいいんだよ。俺は酒をよく飲む女が好きだから」
新田がフォローを入れると、ジュリは機嫌が良くなった。
「でも、安心した。カナイちゃんが鮟肝知らなかっただなんて。いつも、なんでも知ってますって顔してるもの」
「そう?」
知識は豊富かもしれないが、人間関係の情報量は、レギュラーで働いてる女の子の比較にならないほど低いと思う。
「じゃ、これカナイちゃんの初鮟肝ね」
と、店主から受け取った皿をジュリが渡してくる。注文しておいてくれたらしい。
初めての鮟肝は、コクがあってとってもおいしかった。
「魚の肝を美味しいって感じるってことは、カナイも飲兵衛だな」
山本がそういうと満足そうにビールを飲んだ。
「いやぁ、そんなには飲めないですよ。特にジュリちゃんほどは飲めない。ビールもジョッキで2杯が限界なんです、それ以上はおなかが一杯になって飲めないんですよ」
「まぁ、普通はそんなもんだろう。ジュリが底抜け過ぎるんだよ」
山本は他にも面白いネタがないか、メニューを見ている。
「他はさすがに知ってるものばかりだろ?」
メニューを再度見たが、他には目新しい様なものは無かった。
「たまにクジラとか入ることもありますけどね、クジラのベーコン」
「クジラは竜田揚げしたものが好きだな、給食でよく出てた」
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