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と、帰り際に言ってきた。
「お前と居ると飽き無さそうだからな」
と、ぷぷっと思い出し笑いしながらエレベーターに消えて行った。
カナイは再度ジュリにお礼を言うと店に戻ったが、尾崎に店が暇だからこれであがっていいと言われたので更衣室に行った。ジュリは他で指名が入っているようだった。
更衣室を開けるととリョウが倒ていた。
「どうしたの!」
すぐに駆け寄って声をかけると、リョウはカナイの腕をぎゅっと掴んできた。
「お願い、誰にも言わないで」
ぜぇぜぇと肩で息をしている、何か緊急のことがあったとしか思えない。
「でも、こんな状態じゃ」
「いいの、尾崎さんも知ってるから」
状態を知っててこのまま放置していたのか、もしかしてよく分かっていないまま放置されてるんじゃないだろうか。
「おかしいよ、こんなの。尾崎さん呼んでくる」
「いいって!違うのそうじゃないの。すぐに収まるから」
発作か何かだろうか。真っ先に浮かんだのが心臓の発作だった。あとは喘息。
「でも、すごい具合悪そうだよ、何かの発作?」
「違うの、薬やったからなの。タマキもやってて」
「え」
想像と違う答えが返ってきた。まだ心臓の発作の方がカナイにはリアルだ。
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