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「だからカナイさんも、もう心配しないで下さい」 「分かりました」  それじゃ、と言って車のドアを閉めた。車が見えなくなるまで見送ると、近くのコンビニまで急ぎ足で向かった。  普段なら飲まないような強い酒を籠に入れて、レジに向かう。  袋に詰めてもらうと、また家まで急ぎ足で帰った。  自分の部屋に戻るとチヅルのことリョウのことで頭がいっぱいだった。タマキもやっていると言ってた。  服を脱いでシャワーを浴びると、買ってきた酒を一気に飲んだ。店でも飲んだけどこんな酔いじゃ足りなかった。  やがて二本目の日本酒のビンを空けたところでようやく眠気がやってきた。  今日はこのまま泥の様に眠りたかった。
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