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「もちろんだよ、一発で分かるからいいじゃん」
ああ、やっぱり人に見せる為なんだと思った。
その時・・・
黒い車が3人の前を速度を落として近づいてきた。
何食わぬ顔で見ていると、助手席のウィンドウが開いた。
もしかしてお客さんで声でも掛けられるのかなと思っていると。
――パアーン!――
一瞬何があったのか分からなかった。ただ後ろからガラスが割れる音がした。
車は急発進すると、そのままどこかに消えて行った。
「・・・痛い」
自分の声ではない、リョウの声だ。
リョウの方に振り向くと額を抑えている。
「なんか切った」
「大丈夫?」
内田が近寄ってきてリョウの手をどけた。見ると左の額のところが2,3㎝切れている。
後ろを振り向くと、ブティックのショウウィンドウの下の方に1㎝強の穴化が空いていて、全体にヒビが入っていた。
「これって・・・」
モデルガン・・・、にしては殺傷力がありすぎる。改造しててもここまで行くものだろうか。
「ちょっと怪我してるし、危ないからお店に戻りましょう」
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