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 ジュリがボタンを押して店員を呼ぶ。 「しょうゆの大が2つとギョウザが3つにしょうゆの並が1つ、あと塩だっけ?の並が1つ」  新田が注文を言うと、店員は「かしこまりました、少々おまちください」と厨房のに駆け寄っていった。 「さてと」  山本が居住いを正す。 「カナイはどこまで知ってるんだ?」 「え?」 「サエからなんて聞いてる?」 (言ってもいいのだろうか、しかも本人の前で)  でも、言うしか道はないように思えた。 「一昨日サエちゃんから電話が掛かってきて、泥棒が入ったって」  3人は泥棒と聞いても何も反応せずにいる。 「それで、とりあえず警察呼べって言ったんだけど。サエちゃんはジュリが盗ったって言って」 「待ってそれはない」  ジュリが話に割り込む。 「あの子自分が使ったの覚えてなくて、それで私に盗られたって思ってるの!でも私は絶対に盗ってない!」 「ジュリ落ち着いて」  大きな声を出したので何事かと、振り返る人がいる。
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