70人が本棚に入れています
本棚に追加
「ちょっと待って、なんでやってるって新田さんは分かったの?」
そこまで言ったとき、3つ分のギョウザを店員が持ってきて「失礼しますギョウザです」と言って置いて行った。
山本は割り箸割って、ギョウザを一口食べると。
「なんでかって言うと、俺が若いころやってて、その状態を新田が知ってるからだよ」
そういうと、水を一飲みし続けた。
「で、薬をやってるやつらってのは、薬をやる仲間が欲しくてしょうがないんだ。ジュリって仲間が居なくなったサエは、他に仲間を探した。そこで白羽の矢が立ったのが、カナイお前なんだよ」
一連の話を聞いて、頭がぽかんとなった。
(確か、覚醒剤って言った。スピードよりも依存性が高いって聞いたことがある、やり方もあぶりと注射とあったはず)
「覚醒剤って言ったよね、それって注射?あぶり?」小声で聞いた。
あぶりならまだかわいいほうだって言う知識があるぐらいだが、どちらにしても、危ない話だが。
「ジュリはあぶりだった。サエは注射だよ、しかも高濃度のな」
それを聞いた瞬間顔が青ざめて口を押えてしまった。TVや映画の中の出来事と思っていたことがこんなに身近で起こっているなんて信じられなかった。
黙っていると店員がラーメンを持ってきて置いて行った。
「店のレギュラーのメンバー居るだろう?あれな、ほとんど薬やってる。やってないのはカナイお前だけなんだよ」
口を押えたまま、山本の言うことを聞いていた。
「店のメンバーも・・・?」
最初のコメントを投稿しよう!