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1階の部屋には真っ黒な馬が1頭いる。彼はジョセフ、運び屋の愛馬だ。
運び屋は、愛馬のジョセフを撫でた。ジョセフは気持ちよさそうに目を細める。
もちろんジョセフも普通の馬ではない。
「オシゴトだよ、ジョセフ」
運び屋は優しく話しかけながら、ジョセフに小さな馬車を取り付ける。
「さて、と……。お食べ、ジョセフ」
運び屋はジョセフに美香がいるであろう、ホールの住所が書かれた紙を差し出す。
するとジョセフは、美味しそうにその紙を食べた。
「オーケイ?」
「ヒヒィーン!」
ジョセフが肯定する様に嘶くと、運び屋は口元に笑みを浮かべて馬車に乗った。
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