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雅人を探したが、見つからないので、祖母の家に帰った。家のなかが静かだ。
「ただいま。おばあちゃん? いないの?」
玄関で声をかけるが返事がない。見れば、祖母のつっかけがなかった。近所に出かけているようだ。あるいは、奥の離れか?
急いで離れに行ってみるが、カギがかかっていた。
(おばあちゃん、出てるんだ。もしかして、今なら、このなかをたしかめられるんじゃないの?)
ドキドキしながら、祖母の部屋に侵入し、押入れをあける。以前、見つけていた隠し場所から、怪しいカギをとりだした。
そのまま、離れに走っていき、愛莉はカギをあけた。
父は死んでいるのに。
このなかにいるのは、じゃあ、誰なの?
父と祖父を殺した人?
でも、それは滝川刑事じゃないの?
もう、わけがわからない。
確実なのは、このなかを見ること。
それ以上、明確な答えはない。
カギ穴にカギをさしこんだ。
カチャリと小さな音をたてて、カギはまわった。
心臓の鼓動がうるさいほど速くなる。
愛莉は思いきって、ドアをあけた。
「誰か、いるの?」
返事はない。
しかし、何者かが息を飲むような気配があった。
愛莉は急いで、ドアよこの電球のスイッチを押した。
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