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この学校は自由な校風だから、生徒はみんなおしゃれで個性的。着崩した制服も身につけたアクセサリーも明るい髪色も、すべてがキラキラしてる。
地味なわたしにとってはそれがすべて遠い世界のものに思える。
髪をいじっていないのはわたしと久住君くらいかもしれない。制服をいじっていないのも、アクセサリーをつけていないのも。
それなのに、久住君には圧倒的な存在感がある。特に着飾らなくてもつねにみんなの注目のまとだって、鈍感なわたしでも入学早々から感じていた。
対してチビで暗い自分はこの学校では浮いている。それをちゃんと自覚しておかないと残りの3年間はきっとつらくなる。
「ねぇ、これってさ」
「はっ、はい!」
驚いて、声が裏返ってしまった。だって、さっきの質問に対する返事がまだみつかっていないのに、久住君が次の質問をしてくるから。
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