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いつも帰りのホームルームは、どうにか学校での一日に終わりが見えてホッと息をつくことのできる貴重な時間だった。
帰り支度をしながら朝と重さの変わらないお弁当箱をしまうと、久住君が机の下でスマホをいじっているのが見えた。
ホームルーム中なのに、特に気にしている様子もない。横顔には穏やかなほほえみさえ浮かべて、誰かと頻繁にやり取りをしている。
朝耳に入ってしまった、噂の年上彼女かも。画面を見ている横顔が嬉しそうだったからなんとなくそう思った。
カレカノって、どんなやり取りをするんだろう。それもまた、わたしの手の届くところにはない、遠い世界のキラキラしたお話だ。
見るつもりなんかなかったけれど、チラリと画面の写真が見えてしまった。
でもそこに映っていたのは、わたしの予想からは遠くかけ離れたものだった。
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