1 つぼみ

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「あっ」 「あ?」 「いえ、なんでも」 帰りのホームルームで久住君がスマホを眺めていたことを思い出した。そういえば確かそこに写っていたのは、ふかふかのあかちゃんだった! 「このことクラスの奴らには秘密な。母親も違うし、年も離れてるから弟のことはあいつらに知られたくないんだ。いろいろメンドーかなって」 「そっか、弟なんだ」 彼が毎日一目散に下校していたのは、お母さんの手伝いをしていたからなんだ、きっと。
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