きみが空を泳ぐいつかのその日まで

3 みどり

「あのっ、この時間に来たら、また会えますか？」

考えるよりさきに言葉が口をついたことにビックリして口元をふさいだら急にスマホが鳴りだして、更に挙動不審になってしまった。

「彼氏だ？」

その問いかけに大きく首を振る。
見ればそれは久住君からのメッセージでたったの一文だった。

『サイズ間違えてた』

頼まれたものはMサイズだったのに、わたしはSサイズを買ってしまったらしい。
とたんに頭を抱えた。

『買い直して届けます』
『それはいい』

そんなわたしたちのやりとりを見て
「なんだ、パシりか！」と楽しそうにみどりさんは笑っていた。