第3話 軽井沢デート

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ただ、セックスをお金に換えている関係であることは確かだ。 もし、そうだとしたら、売春か? でも、売春は確か不特定多数を相手にしていた時に成立したような・・・。 それに生活を助けてもらっている女性なんて、大勢いるはずだ。 じゃあ、私たちの関係は何なんだろう。 「ねえ、小暮さん、私とセックスしたい?」 「うん、したい。何故?」急な質問だったので戸惑ったような答えをした。 「どうしてかな、と思って。私、そんなにセックスの相手としては良い相手ではないでしょう?」 小暮さんは慎重に探りながら応えた 「そうだね。誤魔化しても仕方が無いから正直に言うと、性的な気持ち良さという意味では、君はこれから良くなって行くんだと思う」 まあ、早い話が、今は良くないと言ってるなあ。でも、これは自分でも自覚している事だ。 「でも、今まで君が経験してきた事、それを通して作られた君の人間性、それらも含めて僕は君に女性としての魅力を感じ、とても抱きたいと思う」 この気持ちは、付き合う度に強くなってるんだよ、そう付け加えてくれた。 つまり、小暮さんは気に入った女性を助け、その女性を抱く。私は信頼している男性に助けられ、その男性に抱かれる。 そのシンプルな関係でいい気がした。 少し考え言った。     
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