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「ちゃんと愛人関係になりましょう。誰かに聞かれたら(聞かれることなど無いだろうが)恋人と言う事にしましょう」
メイン料理を食べながら、話は進んだ。
メインのスズキのポワレと牛フィレ肉のグリルも美味しかった。
「うん、それが良い。そうしよう」
「だから、恥ずかしがらないでね」
「解った。そうするよ」
デザートは私は野いちごのケーキ、小暮さんはクリームブリュレを頼んでいた。
クリームブリュレも美味しそうだ。
自分のケーキを食べ終えても、小暮さんはデザートには手を付けず、コーヒーを飲んでいた。
私もコーヒーを飲んでいると、クリームブリュレが私の所に来て、空の皿が小暮さんのところに行った。
「いいの?」
「どうぞ」小暮さんは手のひらで示しながら言った。ホント、紳士で優しいのだから。
クリームブリュレも美味しかった。
「ふう、お腹いっぱい。食べすぎかなぁ」
「若いんだから、それでいいんだよ」
「太っちゃう。少し動かなきゃ」
「じゃあ、今日は陽菜ちゃんが上になって」
う~ん、センスの無い冗談だ・・・、と思ったけど、「うん、頑張る」と言った。
こういう時、「え~!」とか「もう、いやらしい」などよりも、頑張ると言った方が男の人が喜ぶ事ぐらいは判る。
媚びるつもりは無いが、どうせなら、可愛がってもらえた方が、私も居心地がいい。
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