第3話 軽井沢デート

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食事を終え、また少しギシギシという階段を降りていった。 食事中の「ちゃんと愛人関係になりましょう」と言った言葉を反芻していた。さて、具体的にどうすれば、いいかな。 今まで私は小暮さんとの年齢差を、周りからどう見えるのか気にして、街を歩く時は横並びより半歩後ろにいた。 プチでも愛人らしく(世間的には恋人の様に)振る舞うには・・・。 私は、小暮さんの左手を両手で掴むようにして腕を絡め、身体を密着させた。小暮さんが「おっ」と言って驚いた表情をした。 「イヤ?」 「全然! 嬉しいよ!」 そう言って、喜んでくれた。 そのまま、万平ホテルを出て行った。ホテルのスタッフが丁重に挨拶し、にこやかに見送った。 さあ、ホテルのスタップにはどんな関係に見えただろう。 歳が離れすぎているので、付き合っているようには見えないかもしれない。 仲の良い親子の娘が父親に甘えているように見えるかな。 そんなことを考えて車に向かっていると、小暮さんが言った。 「胸が・・・」 「え?」 「陽菜ちゃんの胸が腕にあたって、とても柔らかい感触が腕に伝わって気持ち良い」 悪戯心が芽生え、私は腕に抱きつくようにして小暮さんの腕を抱え込み、彼の腕に私の胸に押しつけた。 「ダメだ・・・」 「え?」 「既に、勃起してしまってる」     
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