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「真尋、ごめん。
東京に行っても、バイトも頑張って1ヶ月に1回は真尋に会いに戻ってくる」
「東京から伊佐まで1ヶ月に1回?
いくらバイトをしてもお金が続かないですよ。
私もバイトして、東京に会いに行きます」
香山部長の必死な顔に思わず優しい言葉をかけてしまった。
本当は東京なんて行って欲しくないけど……
「真尋、ありがとう。
真尋も大学は東京に出てこないか?」
東京の大学?
私はまだ将来の事を何も考えていない。
私はどこの大学に行きたいのだろう? そして、何になりたいのだろう?
葵の夢は中学生の時から看護師に決まっていた。
楽しそうに夢を語る葵が羨ましかった。
「私は……何をしたいか決まってなくて……」
「真尋はまだ2年だから、焦らずゆっくり考えたらいいよ」
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