第二話「天使くんに嫌われました」

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 ラーメン屋に入ってから、改めて天使くんを見てびっくりした。だってあまりにも可愛かったから。  ポストカードとかにありそうな外国人の男の子。そんな感じのふわふわのくせっ毛な茶髪。白い肌。唇の赤さが際立っていてセクシー。走ったせいか赤くなった頬。くりんとした大きな瞳。  とにかく何もかもが可愛くて、喋ることもラーメンを食べることも忘れるくらい。  その彼にヤンキーたちがカツアゲしていたことを説明して、危ないから気をつけろって注意したまではよかった。  多分、そこまではわかってくれていたんだ。 「で、ヤンキー共から天使くんを救出してラーメン屋に駆け込んで? それで終わりじゃないの?」  雪乃が眉を顰める。噂と違っているのはわかっていたことだけれど、私が落ち込んでいることがわからないようだ。  本当はあまり言いたくない。こんなことで落ち込んでいたなんて、すっごい女々しいじゃない。 「あー……あの、ね」 「はっきりしなさいよ」 「天使くんに嫌われた」 「え? どこに嫌われる要素あった?」  思い出すだけでも辛い。
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