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ラーメン屋に入ってから、改めて天使くんを見てびっくりした。だってあまりにも可愛かったから。
ポストカードとかにありそうな外国人の男の子。そんな感じのふわふわのくせっ毛な茶髪。白い肌。唇の赤さが際立っていてセクシー。走ったせいか赤くなった頬。くりんとした大きな瞳。
とにかく何もかもが可愛くて、喋ることもラーメンを食べることも忘れるくらい。
その彼にヤンキーたちがカツアゲしていたことを説明して、危ないから気をつけろって注意したまではよかった。
多分、そこまではわかってくれていたんだ。
「で、ヤンキー共から天使くんを救出してラーメン屋に駆け込んで? それで終わりじゃないの?」
雪乃が眉を顰める。噂と違っているのはわかっていたことだけれど、私が落ち込んでいることがわからないようだ。
本当はあまり言いたくない。こんなことで落ち込んでいたなんて、すっごい女々しいじゃない。
「あー……あの、ね」
「はっきりしなさいよ」
「天使くんに嫌われた」
「え? どこに嫌われる要素あった?」
思い出すだけでも辛い。
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