1.幽霊少女のお願い

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「早く片付けろ!」 「ヒャア!」  突然、後ろから怒鳴られて飛び上がらんばかりに驚いた。  そんな俺に草野は呆れた。 「驚きすぎだろ」 「すみません。すぐやります」  ペコペコと頭を下げて、ぬいぐるみを袋に入れた。  全部片づけると少女の体が出てきて、体育座りをしていた。 (思ったより、可愛い……)  可愛いけど、幽霊。 「君は、ここの住民かこの部屋と関係があるの?」 「……」  何も語らない。  草野の話では、お年寄りが亡くなった部屋だったから、この少女じゃないだろう。  部屋にある下着も洋服もお年寄り用で、この少女のものじゃない。  でも、この少女もこの部屋に関係しているから、ここに憑いている可能性が高い。 「君、名前は?」 「アヤナ」 「アヤナちゃんか……」  俺は、指輪を探しつつゴミを片付けた。
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