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初バイトが終わって、俺は自分の家に帰った。
シャワーに直行して体の汚れを落とすと、タオルで体をふきながら台所に行って冷蔵庫をあさった。
冷えた缶ビールがあったので、それを飲んだ。
「ああ、うまい!」
労働のあとのアルコールは格別だ。
「いろいろ大変だったけど、片づけたあとの清々しい気持ちは確かにあるな」
汚れた部屋が綺麗になっていく様子は、気持ちのいいものがあった。
草野がなぜこんな汚れた仕事を続けているのか、少しだけ理解できた。
そのまま、缶ビール片手に自分の部屋に入ると、アヤナがいたので驚いた。
「ワ!」
おばあちゃんじゃなく、中学生の姿だ。
俺のベッドの上で体育座りをしている。
「なんでここにいるんだ! 成仏したんじゃなかったのか!」
「……」
「え? もしかして、俺に取り憑いたんじゃないよね?」
アヤナは、黙ってニコッと笑った。
―― 終わり
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