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◇
「今回は、本当の本当に危なかった」
大ぶりの最中を食べながら、アヤナとともに事件を振り返った。
対応した男は、強盗殺人犯で土屋じゃなかった。
部屋の住人で依頼人だった本物の土屋は、俺が行く直前に殺されており、死体はスーツケースから見つかった。あの幽霊が土屋だった。
殺したところに俺がやってきたので、一旦、トラックをコインパーキングに止めに行かせて、その間に死体をスーツケースに隠した。
俺を自殺に見せかけて殺し、犯人に仕立て上げるつもりだったらしい。
アヤナに目を傷つけられたが、治療が間に合って視力は回復している。
最初は、俺にやられたと訴えたらしい。
俺の指紋が破片から出てこなかったことで嘘だと見破られた。
次に、見たままを説明したがこちらも信じてもらえず。
結局、もみ合った時の振動で皿が落ち、飛び散った破片がたまたま目に当たったのだろうという話に落ち着いたようだ。
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