3.親友とお母さん

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「これからは、お父さんに任せておけば大丈夫ね。これで、安心して成仏できます」 「崇ももう二十歳。心配しなくても一人で生きていきますよ」 「母親は、子どもがいくつになっても心配するものなの」  だから、オレオレ詐欺が無くならない。  おばさんは、空に上がっていった。  いなくなると、アヤナと二人になった。 「お前も上がっていけばいいのに」 「いや、私は心残りができた」 「はあ?」  死んだ後に心残りができるなんて、反則だ。 「いつか、正直が80歳をバカにできないように認めさせてやる」 「いや、別にバカにはしていないけど……」  アヤナは今日も背中に乗って片づけに憑いてくる。  早く満足して成仏してくれ。  それが俺の願い。 ―― 終わり
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