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「この世界が出来た時に現れた終焉の竜、そいつを封印したとされる太陽の神と共に戦った魔術師達がいた。これは、そのチームの象徴とされるエンブレムなの。」
「ふーん。」
「そのチームの名は【レジスタンス】。お父さんは世界を回って私達に、再び【エンド】と戦ってくれる仲間を集めるように言っていたわ。」
と説明するエアリーに、ハジメは聞いた。
「で、何故に俺に言ったの?」
「私とオト君が話し合って決めたの、お願いアンタに、一番最初の【レジスタンス】のメンバーになってほしいの。」
彼女の言葉を聞いていたハジメは、黙ったまま聞いている。スターが心配そうにハジメの顔を覗いているが、反応がない。
「ハジメさん、お願いします。」
「ズルい言い方になるかもしれないけど、アンタを正義の味方の大賢者として見込んで、頼んでいるの。」
そう言うと、二人はまた、お願いします。とハジメに深々と頭を下げた。
だが、よく見れば身体が少し震えている。
「そう言えば、断らないと思った?」
「……ごめん、思った。」
「……僕もです。」
「いや、そんなのその通りだろうが。」
二人は急いで顔を挙げると、ーー
満面の笑顔をしているハジメと、凛として座るスターがいた。
「宜しくな!」
「ガウッ」
そう言うと、ハジメは先陣を切って歩きだし、スターも着いていく。
エアリーとオトギも、急いで後を追いかけた。
「どこ行くんですか?」
「どこに行くのよ?」
と聞く二人に、ハジメは
「さぁ、ね。気の向くままに行ってみるか。」
と言った。
こうして、三人と一匹は並んで旅に出ていくのである。
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