ゆきのちゃんのほっぺ

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 日が隠れ、星が一つ二つ現れた頃瓶太は背中叩かれ、驚く。後ろに現れた三人の若者は瓶太を囲む。 「アンタね、雪乃のストーカーは」  腕を組む、結城ユイカは冷たい目で瓶太を睨みつける。右手の薬指で光る指輪を見るに計画が上手くいったのだろうと、瓶太は鼻で笑う。 「何が可笑しいんだ」  田中虎次は小説を持っていない。 「虎、やっぱり俺が朝見た奴こいつで間違いない。こいつが犯人だ。どうするどっかつれていくか、ここじゃあ、雪乃に見られる」  鷲尾雄平の右手にも指輪が付いている。  先まで、この辺りに誰も見えなかったのは、指輪屋の中に居たのだろう。虎次はどんな気分で友人二人の指輪選びを見ていたのだろうか。  雪乃と四人でここを目指せばいい所、ストーカーを見つけるために、あえて一人で帰したのだ。 「いや、この際雪乃ちゃんにも見てもらった方が良いかも知れない。あの子も嫌だろう、誰かも分からない奴に自分だけ顔が知られているのも」 「成程、じゃあここで話す」 「お前の名前は、どうして雪乃の跡をつけた、どうして家を荒らした、写真も撮られたかもしれないと言ってたぞ」  瓶太は一度店内で働く雪乃を見て、分かったと頷いた。     
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