封印されし大学ノートの事

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 実家に置いておく危険を危惧したんじゃない。  忘れていた、その事にちょっとショックだったから久しぶりに俺はその、封印を解いて昔の事を思い出してみようと思ったんだ。  忘れるはずが無い『あの事』を。  忘れたくないんだ、絶対に忘れないと思っていたのに。  俺は、数十分前まで自分が『神化』した存在である事を忘れていたんだ。  ええと、恥ずかしいからな。  厨二病の日記なんだぞ、お前、シンカって何だよって思っただろ?え、それマジで言ってんのか?とか思っただろ?  俺もこんな事マジになって言うのは正直恥ずかしい所があるんだが、残念ながら事実なんだ。マジなんだよと訴えたところでどーせ誰も真に受けてはくれない事は知っている。だから恥ずかしいんだ。  でも恥ずかしいのは俺だけじゃなかったりするんだぞ。  この、封印されし大学ノートには、事も在ろうか当時俺が在学していた中学校の学年総勢200人前後6クラス中、2クラス分位の生徒が、極めて稀有で極めて厨二で恥ずかしい展開を被ったという記録なのである。  このノートの存在を当時の同級生が知ったなら……まぁ、半数以上は即座に『すぐに燃やして無きモノにしろ』と言うであろう事がありありと瞼の裏に浮か、そういうシロモノだ。     
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