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真夜中のベンチに、2人の男女が手を繋ぎながら並んで腰掛けている。
星空を見上げて。
「翔也、私、なんの力にもなれなくてごめんね。」
その言葉に、彼は笑った。
「俺、この先もずっと咲和と一緒にいたくて、咲和の存在があるから頑張れたんだ。」
「…。何かあったら次は言ってね、一緒に乗り越えていきたいから。」
「ありがとう。俺、ずっと大事にするから。」
「ありがとう…。」
そっと、彼は私にキスをした。
1年ぶりのそれは、ひんやりと冷たかった。
「咲和、門限なくなって良かったな!」
「え?あるよ、8時だよ。」
「…はー!?まじかよ!!」
「もーっ!そんな笑わないでよ!」
「じゃあ、今日は例外か!」
「違うよ、抜け出してきたの。」
「は?」
「連絡来ないから、バレてないみたい。良かった!」
「はー!?あのいい子ちゃんのお前が?」
「だって…」
「俺、今日は今年で1番幸せな日だ。」
「へへ…」
「それにしても、流星群…」
『あっ!!!!!』
END
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