約束の流れ星

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───1年前、私には2年間付き合っている彼氏がいた。同じクラスの日野翔也(ひのしょうや)。 花の丘。 ひんやりと冷たい空気が冬を感じさせる遊歩道に、深緑色のネクタイを付けたブレザーの制服の男女が歩いている。 「咲和(さわ)、期末テストどうだった?俺、数学自信あんだよねー!」 「あんなに難しかったのにー!?翔也(しょうや)得意だもんね。私は赤点じゃないことを願ってるところ…」 開放感を露わにしている翔也とは反対に、私は頬を膨らまし不貞腐れたように言った。 「咲和は数学だけはだめだもんなー。だから俺が見てやるって言ったのに!」 「次からはお願いしますー!」 我ながらつっかかるような言い方だ。 「おう!任せろや!…次、な。」 翔也は咲和に笑いかけながらも、目を伏せた。 ───私は、自信のある教科について自慢げに話し始めて、彼の様子に気づくことはなかったんだ。
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