恐怖症
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夜の闇に初めて紛れた時、少しだけ、涙を流した。 ずっと1人だったから。 1人が基準の世界に安心したのだ。 その日は、10分で終わった。 初めて、親に殴られた。 いつも肯定してくれた人が、唯一の肯定者が、いなくなった。 汚い目で見るようになった。 裏切られたと思った。 誰もいなくなったと思った。 どこにいればいいのかわからなくなった。 あの人は、泣いていた。
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