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あ、という声に空に目を戻す。
つい、と星座のすき間に尾をひいたのは、流れ星だろうか。
幼い頃からそうしてきたように、とっさに胸の前で手を組んだ。
……遼ちゃんがきっと、幸せになりますように。
美花、と小さく名前を呼ばれたような気がした。
静かに目を開ければ、近くの暗闇で、蛍が明るく光っている。
熱く、静かに、まるでその身を焦がすかのように、蛍が光る。
ふいにその光をうらやましいと思った。あなたをこんなに好きなのだと、この身体ごと光って見せることができたらいいのに。
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