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放課後の夜
『何読んでるの?』
「ん?これは、」
『あっ!電車着た!!乗ろ!!
人がまばらだね
帰り時間、すこしズレたらすいてるもんだね』
「そだね」
『その本、面白し??』
「面白いよ
僕は、好きかな」
『じゃー今度、借りてみようかな』
「友達は、僕を許してくれるだろうか?
僕は、友達が本当にさいわいになるならどんなことでもする。
けれども、いったいどんなことが友達の一番のさいわいなんだろう
・・・・っか」
『ハレルヤ!ハレルヤ!』
「え?」
『もうじき白鳥の停車場だね
ああ、11時かっきりには着くんだよ
20分の停車
僕たちも降りてみようか』
「え?ここの駅は、乗り換えだけ・・・
改札でるの??」
『まーまーついてきなよカンパネルラ』
「わー駅前の並木道がイルミネーションでキレイ」
『まるで燐光の三角標がたってるみたいじゃない?
この街は、今、ケンタウルス祭の真っ最中』
「この本、読んだ事あるのにまた読むの?」
『なんの事かな?
君が面白いと言うから興味がわいただけ』
高校入学当初、君は本の虫だった
いつ図書館にいってもいる君
そんなに夢中になって読むなんてきっと面白いのだろうと
君が読んでいた本を読んでみる事にした
何冊か読んだ頃に
『その本、面白い?
俺も読んでみようかな』
と、僕が読んでいた君が読んでいた本を
君がまた読みはじめた
そのうち仲良くなり一緒に帰る様になった
今思おうと君に近づきたくて同じ本を読み始めたんだと思う
こんな浅はかな僕を君は、許してくれるだろうか?
「ちなみに燐光の三角標は、銀河の表現で
ケンタウルス祭の事じゃないからね」
『そーだっけ?
きっと君の友達は・・・・・・
きっと君の友達は君が笑顔で迎えてくれる事が
一番のさいわいなんだと思うよ
だから、寂しそうな顔をせずに笑顔で迎えてあげて
はれるやーはれるやー』
「ちなみにハレルヤは、そんな軽快なセリフじゃないからね」
『そーだっけ?
まーいいじゃん
我が友人の笑顔にハレルヤー』
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