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文香のお陰で、カチコチに凍った心が溶け、人を信用するようになった。
そして結婚しようと約束した相手、浩にも出会えた。
生まれて初めて幸せを噛み締めた。
ところがある日突然、その文香と浩にこっぴどく後ろ足で砂をかけられることになるのだ。
また人間不信に陥る日々が始まり、この世の全てが嫌になったとき、自称真田幸村を連呼する幽霊、幸村と出会った。
まさしく七転び八起き。
彼のお陰で、私は弱い犬を脱出することができた。
でも相変わらず強い犬にはなれないけれど。
百日間の期間限定、思い出すと可笑しく、愛おしく、悲しく、切ない。
そして、どれだけ年月が過ぎようが胸が痛む。ずっと忘れることはできないだろう。
いつか、きっと、またどこかで。
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