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呪われた学園に入学しました。前編
広大な学園敷地内に桜が咲き風で花びらが舞う
体育館ではもうすぐ一年生入学式が始まろうとしている
「はぁ…はぁ…やばい」
腕時計を軽くみて息を切らしながら学園の門を目指して走る赤いパーカーを着た生徒
「マジでやばい!遅刻だ!」
学園の大きな門の前には生徒会らしき人物が二人ほどいて門を閉めようとしている
「時間だ」
「はい」
ガラガラと門を閉めていると赤いパーカーを着た生徒が隙間から勢いよく入ってくる
「ちょっとまったー!!」
「!!」
「はぁー…セーフ…」
肩を落とし乱れた息を整える
「いや、一分遅刻だ。三年の三島健太郎くん」
メガネをかけた真面目そうな生徒が三島に告げる
「うげっ!!マジで!今日くらい見逃してくれよ!」
「ダメです」
もう一人少し背の小さい生徒がむすっとした顔で三島を睨みつける
「ん?」
二人がいい合いをしてる中閉めた門の外からインラインスケートを履いて猛スピードでこちらに向かってくる生徒が二人
閉まっている門までたどり着くと勢いよく飛び上がり門に手をかけて軽々越える
「よっと…」
「ギリギリセーフ!」
綺麗に着地すると生徒会の二人と三島の方を振り返る
「生徒会の皆さん朝からご苦労さん」
「宙也!」
金髪に黒のメッシュを入れ赤い眼鏡をかけた宙也が生徒会に笑顔で手を振る
「健、先行ってるぞ」
「棗!」
長髪の茶髪を後ろでくくりまだ眠そうな顔で三島に一言いうとスケート靴を転がし学園の方へ行ってしまう
「じゃあなー」
「お前ら…」
宙也も手を振るとまた走り出して行ってしまう
「薄情者ぉぉぉぉぉー!!」
学園のチャイムが鳴り入学式が始まる
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