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誰の手にも触れらていない部分を、ダルシネーアはすっかり受け入れていた。
「ふぎゃあああああああああああ!」
フランチェスカ・エルネストは、渡された本を床に叩きつけた。
「こんなの読めるわけないでしょう!だいたい何よエルフって!松ぼっくりかじってる生き物じゃない!」
「私の本に何をしますの?!さては先生、片足を上げる展開は未経験ですわね?」
「仮にあったとして答えられるわけないでしょう?!貴方の脳味噌どうなってるの?!」
すっかりどピンク面に身をやつしたアリエールが、勇者ジョナサン・エルネストと深緑の姫君を携え、2人の新居である家族棟を訪れていた。
インタビューの名を騙った、セクハラが始まっていた。
「エルネスト先生の指先の感触を思い出しながら、一人読書に、あらほらここに」
「ぎょえええええ!」
けったいな悲鳴が上がった。
周りに住む者のいない石造りの夫婦の住処、一対物の食器家具に囲まれた本棚の中からあっさりと発掘した。
「神経系魔法の理論と実践?フェイクカバーを使うとは、先生も熟練の域に達していますのね。しおりはほら、ちょうど満月のシークエンスでしたわね」
うううううう!フランチェスカは唸った。
彼と過ごした森の中で、立たされてお尻をムニムニしながら立ったまま。
柔らかい草のベッドに寝かされて、片足上げて濃密なエッチ。アリエールとユノが会話していたアカデミーの庭で。
あんた、見てたの?読んでたまげたわよ?
一応悲鳴あげたけど。
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