8人が本棚に入れています
本棚に追加
存外まともな質問が出たので、フランチェスカは幾分かホッとして応えた。
「彼は本気で怒ったりしないわ。本気で怒るととんでもないことになるもの」
「でもブロンズなのでしょう?あ!違いますの!純粋な魔力の総量の話ですわ!」
慌てて言い直したアリエールに、フランチェスカは落ち着いて応えた。
「いいのよ。でもね、魔法剣士として答えていい?彼は剣の腕はからっきしだった。いつもクラスでは最下位だった。でも、誰よりも優れていた所はあった。彼は魔力のコントロールに関しては誰よりも優れていた。魔法を使う時、彼は殆ど魔力の余剰が無かったの」
「なるほど。為になりますわ。では、先生はああいった時、いけない子だなんて言われると、どうなりますの?」
「え?そんな風に言われたら私ーーって違あああああああう!あんたちょっと黙ってて!夕食前にお風呂に入りなさい!」
「ならば先生もご一緒しましょう!ユノ!先生を運んで!エルネスト先生の性癖好み、どんな体勢で絡み合うのか!どこを責めるのが好きか!とことん掘り下げますのよ!勇者ジョナサン・エルネストと桃色の王子の執筆は、この一戦にありですわ!」
「タイトルのセンスおかしいわよあんた!ちょっと!椅子ごと荷物でも持つように!いやあああああああああああああああ!」
座っている椅子ごと軽々と持ち上げられ、フランチェスカは湯殿に運ばれていった。
最初のコメントを投稿しよう!