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助けてええええええええ!ジョナサンの祈りは届かなかった。
諦めたジョナサンは、自身の動揺をおくびにも出さず、対面に腰掛けた。
おかしい。夢の中の国では、核心的な部分はつるんとしていて。肌色で。
っていうかなんで?!なんだこの薄ピンク色の突起は?!
「招聘により参りました。ジョナサン・エルネストと申します。エリュシダール公爵が御息女、マルガレーテ様と見受けしました」
満足そうに背筋をそらし、マルガレーテは足を組んだ。
俺は何も見ていない。
「私がマルガレーテ・エリュシダールです。ようこそお越しくださいました。エルネスト卿」
波打つブロンドをかき上げて、彼女は尊大に言った。
「喪に服されているのでは?」
何も着ていないということは喪服すら着ていないということで。とりあえず、なんか着ろと言いたい。
しかし、公爵の娘は明快に答えた。
「今をときめく英雄をお招きしたのです。この程度の歓待は礼の内です」
なるほど、あなたはそうやって、しょっちゅう素っ裸なんですね。裸族ですね。
「誠に光栄です」
足を組み直した。
なんなの?マルバツクイズ?正解のご褒美?
早く要件をお願いします。
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