馬車は揺れるよどこまでも

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ハートオブサンライズの照射の余波で、肉体の疲労はピークに達していた。 超魔王を倒した後の心地よい疲労の中にいた。 「見ろ。崩れるぞ」 魔王が言った。要塞の崩壊が進んでいた。 「かくのごとくに滅ぶのだ。超魔王であれ誰であれ、永遠にあり続けることはできん」 ふわり。暖かい感触が魔王を包み込んだ。 ジョナサンが、肩に手を回したのだった。 ジョナサンの顔が、すぐ近くにあった。魔王を見つめるジョナサンの瞳は、夜明けの光を受け、いよいよ輝きを増していた。 「よせ。もう夜明けだぞ」 魔王は視線を逸らした。その頬は、かつて二人をかばって倒れた妖精王エルディラの頬と同じくらい、赤く染まっていた。 「もういいよ。俺の答えは決まっている」 ジョナサンは魔王を熱く見つめた。魔王の心臓は高鳴り続けている。 ジョナサンの指が、魔王の艶やかな黒髪を撫でた。 「みんなが見ているではないか」 「なら見せつけてやろうぜ。お前のハートオブサンライズ、見せてみろよ」 そう言って、ジョナサンは魔王を押し倒した。 なすすべなく転んだ魔王。ふんわりとした草の感触。 「よせ勇者。ーー痛いではないか」 両手を掴んだジョナサンの力は強く優しく、
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