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私の腕の中でスヤスヤと眠る子ども。
あれから成長した翡翠は小さな子どもになっていた。
先程まで私の背中に乗って、空を飛んではしゃいでいたのだが。
今は疲れて眠っている。
寝顔のなんと愛らしいこと。
早く起きて、その可愛い笑顔を見せてほしい。
その寝顔に、額に頬に瞳に。
そしてまだ小さな柔らかな唇に口付ける。
人間だった時の辛い境遇。
だが白龍として転生した翡翠。
今は心静かに、ゆっくりと2人で刻を過ごしていた。
龍として転生した翡翠と私の間にはもう何も隔たる物はない。
命尽きるまで側にいよう。
ここに私の全てがある。
ここに永遠の愛を誓おう。
幸せな未来へと続く確かな時間。
龍王の笑顔。
極上の笑顔は翡翠の為に。
極上の愛は翡翠だけに。
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