2・包まれる愛

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ここは謁見の間。 広い空間にただ一人。 金色の龍の文様の椅子。 そこに座る龍王。 その姿は丁度、こうべを垂れた龍に乗っている様にも見える。 それはさながら、龍たちを従わせる姿。 全ての龍族の頂点。 龍王としての、今の地位を象徴していた。 その場所から私を見下ろす。 その声は低くもなく高くもなく、感情を推し量る事は出来ない。 「私は人間の巫女と交わる気はない。 他の龍たちが役割を果たせばいい事だ。」 反論を許さない気迫。 威圧感だけは並大抵なものではなかった。
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