36人が本棚に入れています
本棚に追加
ここは謁見の間。
広い空間にただ一人。
金色の龍の文様の椅子。
そこに座る龍王。
その姿は丁度、こうべを垂れた龍に乗っている様にも見える。
それはさながら、龍たちを従わせる姿。
全ての龍族の頂点。
龍王としての、今の地位を象徴していた。
その場所から私を見下ろす。
その声は低くもなく高くもなく、感情を推し量る事は出来ない。
「私は人間の巫女と交わる気はない。
他の龍たちが役割を果たせばいい事だ。」
反論を許さない気迫。
威圧感だけは並大抵なものではなかった。
最初のコメントを投稿しよう!