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確かに龍王が必ずしも巫女と交わらなければならない。
という、決まりはない。
しかし人間界では、そうはいかない。
自分の子どもが龍王の巫女になる。
それだけでその親族は、かなりの地位と名誉が約束されるからだ。
その後龍の国で巫女たちに、どんな酷い扱いをされるのか。
人々は知らない。
龍はもともと情に薄い生き物。
あまり感情がなく、本能のまま行動する。
だからこそ、人間には何も興味を示さない。
龍の関心は、種の絶滅の回避という本能に任せた行動。
人間に望む物は血と豊かな感情、理性。
そして・・・未来を繋ぐ為の生命の誕生。
今の龍王には白龍という、絶対的な存在がある。
揺るがないその思いは私も良く分かっている。
龍王の求める相手は、ただ一人。
白龍に転生したスーだけだ。
人間らしい感情。
温もり、優しさ、愛情。
悲しみ、憎しみ、希望、未来。
その全てはスと共にある。
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