強くなりたい

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「好きだよ。初めて会った時からずっと」 「私も……好き……。」  言い終わる前に唇を優しく塞がれた。ゆっくりと優しいキスに沙織は目を閉じた。  いろんなことがあった。たくさん泣いて、たくさん幸せも感じた一年だった。こんなに愛しい人なんて、きっと他にはいなくて。  なぜ晴仁くんなのかなんて分からない。あんなに辛い想いをするくらいなら、他の人を好きになりたいと思ったこともあった。それが出来たらどんなに楽かと。  でも私の心には別れている間もずっと晴仁くんがいた。どんなに忘れたくても忘れることは出来なかった。諦めなくて良かった。  そのおかげで今がある。たくさん泣いたけど、私は少し強くなれたような気がする。晴仁くんとの出逢いが運命ならば、なんて大変な運命だったんだろう。  まるでジェットコースターのような一年だった。それでも私は晴仁くんといることを選んで、同じように晴仁くんも私を選んでくれた。それがすべてなんだ。  これが運命というのなら、私はそれに感謝したい。こんなに心から愛しいと思える人に出逢わせてくれてありがとうと。  そして誓おう。もう二度と離れたりしないと。この先起こる良いことも悪いことも二人でなら乗りきれる。だってそうして今があるのだから。  偶然なんてない。すべては必然なのだ。私達が出逢ったのは必然で、それはもう決められた運命だったんだと私は思う。
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