Act.4 君に捧げるこの気持ち

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   その澄友に倣い、立ち上がった有理を見た澄友は目を細めて笑むと、 「大きくなったな…」  と、感慨の籠った呟きを零す。  そして大きなため息をつくと、 「お前と遥が出会ってくれて、本当に良かった」  と、上手く息継ぎができるようになってから、有理の脳裏にちらつき続けていたその人の名を聞いた胸に、暖かな明かりが灯った。 (本当に、そうだ)  遥に出会わなければ、きっと澄友に辿り着くことができなかった。  遥と向き合わなければ…きっと、澄友を受け入れられないままだっただろう。  そう思うだけで愛しさが募る。  愛しいと思う気持ちだけで…  全ての人を愛し、許すことができる気がした。 .
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