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さて、それではもう一度考えてみましょう。
「あなたはなぜダイエットをしようと思ったのですか?」
それで「実は私、そこまでダイエットしたいわけじゃないな」と思ったら、あなたのダイエットは完了です。たとえ今のあなたの体重が300kgであっても、現在のあなたの体重はあなたにとっての適正体重であり、あなたはダイエットが必要ない人です。今すぐこの話を読み終えて、「ダイエットしなきゃ」という漠然とした強迫観念から自由になって、生き生きと食べたいものを食べ、やりたいことをやって楽しい人生をお過ごしください。
「いや、でもそんなことをしたら、すぐ太っちゃうじゃん」
と思ったあなた。
それでは、今のあなたの体重から3ヵ月で10kg体重を増やしてください。
できますか?
そんなの簡単ですか。だったら20kg増やしてみてください。
それくらいなら何とかできるよ、と思うのであれば30kg増やしてください。
そうやってどんどん体重を増やしていくと、どこかで必ず「いや、これ以上体重増やすのなんて無理だよ」というポイントが来ませんか?病気やストレスなどで摂食中枢に異常が出ていない限り、人間、そうそう無限に体重を増やし続けられるものではないのです。
で、そのポイントが、あなたの体重の上限なのです。別に焦らなくとも、その体重までくればあなたの体重増加は自然と止まります。
その体重に達した時のあなたには「なんか体が重くなったな」とか「腹出てきたな」という違和感と嫌悪感が自然と生まれていて、今のあなたよりずっと真剣な「ダイエットしなきゃ」という気持ちが自動的に生まれているはずです。そして、その状態で行ったダイエットは絶対に成功します。なぜなら、それ以上の体重増加をあなたは心の奥底から望んでいないからです。
逆に言うと、その上限値までであったら、体重が増えることに対して、あなたは実は心の奥底では「まあ仕方ないかな」と認めている。明確に心の中で言葉にしていないから気付いていないけど、実はそこまでなら別に増えてもいいかな?と無意識に線を引いているのです。
だから、やせられない。
だって心の奥底で、別にやせなくていいと思っているから。
私はそれを「心が弱い」と責めたいわけではありません。逆です。
やせたくないのにやせたいなどと、自分に嘘をつくなと言いたいのです。
あなたはやせられないのではない。
「まだその時ではない」のです。
――さて、あなたのやせたい理由は、本物ですか?カッコだけですか?
本物だな、と思った方は次の章にお進みください。
カッコだけだな、と気づけたあなた、おめでとうございます。今すぐこの本を閉じて、今日からはダイエットの事など一切気にせず普通に生活して下さい。
そしてもし今後、「さすがにちょっとやばいかな」とダイエットの理由が再び強くなってきたら、その時にもう一度この本を思い出して読み直してみてください。
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