第2章(2-1)

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 途中、暖を求めて駆け込んできた二組の客は、それぞれ軽く引っかける程度で帰っていく。朝倉からエディに不参加の連絡が入り、しばらく彼の噂話に興じていると、また戸が開く。エナメルのレインブーツに、ふわりと揺れるスカートの裾と、長い髪。  鼻の頭を真っ赤にした美女は、どこか嬉しそうに、やはり外を指さすのだった。 「こんばんはー、雪になりましたよお!」
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