一章 四幕 いつもの日の始まり

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一章 四幕 いつもの日の始まり

 自分の妻になった女に、面倒臭いと言い放ったシャイア。さすがのナタリアも(表面上は何の変化も起こらなかったが)表情を硬くした。 「だってね、もう家族になったじゃない? なのにさ、いちいち慰めるとか、おだてるとか、そういう表面だけ攫うような付き合いは面倒臭いでしょう」  と、シャイアが言うと、ナタリアは内心ほっとした。嫁いでいきなり……一週間は経ったのだが……相手の王に捨てられたとあっては国に合わせる顔も無い。  そもそも、自分は勝戦国であるソロイア帝国から人質に出されたようなものなのだ。  敗戦国とは言え、未だにソロイア帝国全土を賄う程の食糧は自国のみでは造り切れない。  また、賄いきれるほどの国土を奪ってしまえば、住民の反乱は必至。今は食糧問題のために、内線など起こしている暇は無い。  それだけ必死に攻め込んだからこそ、ソロイア帝国はヴァベラニア王国に勝てたと言っても過言ではない。     
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